お知らせ
オホーツク食品開発研究フェア2005開催されました
平成17年3月23日(水)
会場:オホーツク木のプラザ(北見市)
3月23日(水)、オホーツク木のプラザ(北見市)において、オホーツク食品開発研究フェア2005が開催されました。
今年度のオホーツク圏地域食品加工技術センターにおける食品開発研究の報告と、北見工業大学教授 山岸喬先生、KITAMIブランド開発研究会 倉本 登氏、NPOネット・プロジェクト・オホーツククラスター 奥山壽雄氏による植物(食物)の有用部分を用いた新規食品の開発をテーマにしたセミナーが行われました。
当日会場には70名と多数のご参加を頂き、盛会裏のうちに終了できましたことを、厚くお礼申し上げます。
セミナー
「植物の機能性を用いた食品開発と事業化(タマネギ・ハーブ等の高度利用を中心として)」
~コンソーシアム事業における機能性富化タマネギの実用化研究、各種ハーブほか未利用資源の機能性探索と商品開発例などをご紹介いただきました。
「きた味 おにおんスパイスの商品化と事業展開」
~北見発のタマネギ高度利用商品である「きた味おにおんスパイス」の開発と事業化の経緯について報告していただき、今後の地域ブランドのあり方についての提言をいただきました。
「ヒマワリを用いたクラスター事業の展開と地域興し」
~ヒマワリの栽培、花粉及び花弁の健康食品などへの有効利用を中核とした事業展開。更には体験滞在型観光事業とのジョイントによる地域興しの取り組みについてご紹介いただきました。 →オホーツクさらりホームページ
ポスターによる展示発表、製品試食会
今回の発表に関連した商品、試作品及び参加機関・団体の商品とポスターを展示。さらに本年度センターで行った受託事業(商品開発)の事例等を展示しました。
センターが開発に携わった商品「きた味おにおんスパイス」と「あいおいみそ」を試食していただきました。
試験研究に関する口頭発表
食品加工技術センターの現状と将来展望
~研究員による口頭発表の前に、センター長より、センター開設から今日までの10年間の成果に関する総括と、圏域での生産物の高付加価値化の取り組み事例について報告させていただきました。
さらに本年度より実施した受託研究事業の実績を例に、今後に向けたセンター事業の方向性と展望を示しました。
歯垢形成酵素阻害(GTase)物質の探索:紫花豆の機能性
~圏域産のハーブ・農産物・花卉・山菜の抽出物を用いて歯垢形成阻害物質のスクリーニングを行った.その結果,芍薬,向日葵,紫花豆・金時豆等に歯垢形成酵素であるGTaseに対する阻害活性を認めた.
発芽モチ玄米を原料としたビフィダス乳酸発酵飲料の可能性
~モチ玄米(白鳥米)の発芽処理によるGABA富化方法を検討した.また,当該発芽米を原料として ビフィダス菌を接種・培養すると発酵が進行し,調味を行うことにより飲料製造が可能と考えられた.
畜産副産物を利用した加工製品の開発
1)腸を用いた加工品の開発:粘膜付き腸管をコリアンダーやアスコルビン酸に浸漬することで,腸管由 来の臭みのマスキングや加熱による血液成分の褐色化を防止することが可能となった.未切開で円筒 状の腸管にミートパテやブロック肉を充填することで,ソーセージ様食品や焼き豚様食品の開発が可能とな った.
2)その他の加工品開発:コリコリ感がたまらないガツ(胃袋)の薫製品,レトルト殺菌を行ったレバーペースト, 魚肉ソーセージの様にプリッとした食感のレバーケーゼ.
冷凍カボチャペーストの品質向上に関する一考察
~管内で製造される冷凍カボチャペーストの品質向上のため,加工条件がペーストの性状に及ぼす 影響を調べた.その結果,裏ごし前のカボチャの加熱条件が、ペーストの食感や解凍時のドリップを左右する要因の一つと考えられた.また、乾燥カボチャの添加によるドリップ量の低減や酵素処理による風味の改良の可能性についても検討した.
紋別地域集積事業 関連機関支援強化事業 野菜麹を用いた
魚醤油の開発
~カボチャ、白花豆、もち米などとうるち米で作った麹を用いて,サケ・ホタテの低利用部位から魚醤 油(調味液)の開発を行った.[カボチャ+うるち米]や[白花豆+うるち米]で作った麹は[もち米+う るち米]で作った麹よりプロテアーゼ活性が高くなり,できあがった魚醤油もうまみ成分が多いものと なった.本研究で開発した魚醤油はドレッシングやタレなどへの利用が考えられた